第3章 後編 王の願い 少女の想い
「んあっ…や…あぁ!」
不規則なリズムで華奢な身体が揺らされる。
抉られるように突き上げられたかと思えば、浅いところを刺激される。
強弱をつけられたその動きでは、決定的は快楽は得られない。
イキたくてもイケない状況は、優しくするといった影響なのかワザとなのか。
どう考えても後者な気がするが、自ら強請ることなんてもってのほかだった。
「考え事とは余裕だな?」
ユーリの僅かな変化も見逃さないのか、激しく腰を打ち付けられ意識を持っていかれる。
だが、あと少しでイケそうなところで、再びゆったりとした動きに変わる。
これはまさか、長期戦になるのか?
頬を舐められそのまま口づけを受けながら、ぼんやりとユーリはそう思った。
それは、久しぶりの両手だからなのか。
それともただの気まぐれか。
どう見ても直ぐに終わる気配のない彼の動きに、ユーリは眉をひそめた。
ねっとりと絡みつく舌が、彼女の呼吸を奪っていく。
時折酸素を取り込ませるように口を離されるが、直ぐに塞がれ激しく吸われる。
秘部を抉る動きはそのままに、身体に這わされた手は気まぐれに愛撫を与えてくる。
これは、非常にまずい。
そもそも未だに彼は一回もイってないし、イク気配もない。
一回だけで終わるならまだいいが、今までの経験上その可能性は低かった。
これだけスローペースでいかれたら、こちらの身が持たない。
ユーリは与えられる口づけから逃れると、大きく深呼吸をした。
「あ、あの…身が持たないので…終わる方向で進めて…欲しいかなぁ…なんて」
あまり考えずに言葉を発してしまったため、何だか微妙な言い方になってしまった。
案の定動きを止めて、ユーリを見つめるシャンクス。
暫し二人の間で沈黙が落ちた。