第3章 後編 王の願い 少女の想い
すすり泣くユーリの声が響き始めてどれくらい経っただろうか、漸くシャンクスが顔を上げた。
濡れた口元を手で拭う様に色気を感じるが、生憎今のユーリにはそんなのを感じている余裕はない。
「痛いわけじゃないし、泣くことはないだろ」
「い、嫌だって言ったのに」
「そんなに恥ずかしいのか?」
「…うっ」
ユーリの目元を拭い、その瞳を覗き込まれれば、思わず彼女は言葉に詰まる。
そうだ、恥ずかしい以外にどんな理由がある。
更に言うなら衛生的に、舐められたくない。
ユーリはそんな思いを込めて彼を睨みつけるが、彼が理解しているのかしていないのか今一分からない。
そんな怒るなよと言いながら再び愛撫を再開させるシャンクスは、きっと分かってても改善する気はないのだろう。
すっかり濡れそぼった秘部に指を差し込まれ、慣れた手つきで撫でられる。
次第にぐちゃぐちゃとかき混ぜるような動きになり、ユーリはもう声を抑えるのを諦めた。
指が2本3本と増えていくにつれて強くなる快感。
過去数回やったセックスで、ユーリの感じる場所は把握済みなのだろう。
的確に責め立てる指の動きに、ユーリは早くも限界が来そうだった。
「…そろそろいいか」
十分濡れそぼったそこを確認するように一度抉ると、指を引き抜く。
代わりに宛がわれた熱い楔に、ユーリは一瞬息を詰めた。
「今日は優しくしてやるから心配するな」
晴れやかに言われたその言葉のどこに、安心できる要素があるのだろうか。
今日はという事はこれから先もあるのか。
ユーリはシャンクスの言葉に口元を引きつらせるが、そんな彼女に構うことなく濡れそぼった花弁に突き入れる。
「っは…!…あぁっ…!」
ゆっくりと、だが確実に推し進められるそれは、確かに以前に比べて気遣いを感じられる。
だが、これから先のことを思い、ユーリは軽く青ざめたのだった。