第2章 聖騎士の剣
剣と男衆の元に、一つの小さな影が駆け寄る。
村長
「!」
「ミ…ミード!!?」
豚の帽子亭から戻って来たのか……
「危ないから引っ込んでろ‼︎」
ミード
「嫌だ‼︎皆こそ引っ込んでろ‼︎これは…おれがやるんだ…‼︎」
ミードは、村を想って力一杯縄を引く……その額からは、汗が吹き出ていた。
「じゃあ…皆でやるか‼︎」
「だな‼︎」
もう、ミードを責め立てる者は居ない。
イヴェレット
「ふむ……」
子が必死な様は、微笑ましいねぇ……
「ホレ〜〜!いけいけ!」
「村の全員束になっても無理だって!」
酒に酔い愉快そうに笑っている騎士共の目には、滑稽に映っているんだろう。