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甘いお菓子(江戸川乱歩R18)

第2章 甘蜜


その後、風呂場を出て乱歩にお姫様抱っこで部屋まで連れてこられ、ベッドの上にそっと座らされたあと渡されたミネラルウォーターをごくごくと飲んでから美雪は口を開いた。

美雪「乱歩さんとの赤ちゃん……できるかな……」

乱歩「さぁね。よほど相性が良くない限り直ぐにはできないと思うよ。これから毎日種付けセックスだねぇ」

美雪「ブッ!!なっ、なんてこと言うんですか乱歩さん!!その顔で!せめて子作りと言ってください!」

乱歩「はいはい。とりあえず水飲んだなら寝なよ。流石に二回戦はキツかったと思うし。……久しぶりだったし?」

乱歩におでこをツンと押されて、ボフンとベッドに倒れ込んだ。ああ、デコピンだけで倒れるなんて相当疲れたんだなぁ私。

乱歩「ねぇ美雪。本当に僕との赤ちゃん欲しい?」

美雪「……へ?どういう、意味……ですか?」

乱歩「そのまんまの意味だよ。今のこの時代、そしてこの仕事。武装探偵社だっていつまでも平穏無事とはいかないだろうしさ。どっちかが死ぬか……もしくはどっちも死ぬ可能性だって高いわけで。そんな時……子どもがいて負担にならないかとか、子どもが幸せに生きていけるか……とか柄にもなく考えちゃうんだよねぇ」

乱歩は体育座りで膝に顔を埋めている。
美雪は乱歩の裾をクイッと引っ張った。

美雪「本当に、柄にもないですね。」

乱歩「……うん。」

美雪「乱歩さんの座右の銘は何でしたっけ?」

乱歩「僕が良ければ全て良し」

美雪「なら、私に赤ちゃん産んでくれって言ったのは、乱歩さんにとって良いことでは無かったと?」

乱歩「そんなわけない!」

乱歩はガバッと顔を上げると、美雪の方を見る。
目が合うと、美雪はにこっと微笑んだ。

美雪「どうせ、生きとし生けるものは、全ていつかは死ぬんです。それなら、今を大切に生きませんか?今が最悪な世の中なら、未来を幸せな世に変えませんか?できると思うんです。私たち武装探偵社なら、それが。そして、その幸せな未来を、乱歩さんと、私と、そして乱歩さんとの子どもと。一緒に生きていけたら、きっと凄く素敵だと思うんです。」

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