• テキストサイズ

【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第32章 I am making my mind




- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


今まさに、突入の号令が下されようとした時だった。

「!」

その場全員がザッ、と踵(かかと)を一歩退いたのは、上を向いて傾いた重心を支えようとしたからだ。

錆び付いた、廃工場のトタン屋根が
ザリ……と鳴った

わざと立てられたかのように耳に付く音を追えばソコには、緋一色の空を背に立つ


死柄木 弔


「へえ……」


死柄木は感心したように呟いた。

6m眼下で、こちらを見上げるヒーロー達、
隙間を埋めるのは警察の犬共だ


「遅かったなぁ…ヒーロー共
待ちくたびれたよ…」


両手げ高笑う様は
あのオールフォーワンのようだ

空が滲む藍色に滲んでいく
差す赤が影を長く伸ばしていく

死柄木の影だけが彼らと同じ地に頭を置いた

と、そこへ

もう一つ影が寄り添った

一回り小さな影
その髪がふわり
確かに揺らめいた



「…………くるみ」


轟が首を絞められたような声で、その影の名前を呼んだ
死柄木に腰を引き寄せられた女は、

何色とも言えぬ光を放っていてたその瞳で
見下してくる。

/ 352ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp