第8章 冬に半袖は風邪を引く トド松 途中からトド松side
トド松を待ってなきゃならないのに・・・寝たら・・・だめ・・・だ・・・・・・・・
私の意識は、そこで途切れた。
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<トド松side>
ピンポーン・・・
ピンポーン・・・
ピンポーン・・・
ナス子姉との電話の後、声が辛そうだった事に気づいたので足早に家を出た。
昨日半袖で帰ったのが原因かな?それに疲れも溜まってたとか?
言われた通りご所望の冷えピタと薬、あとポカリと栄養ドリンクとマスク。
食べやすいフルーツの缶詰も買った、完璧っ♪
あ、昨日忘れたパーカーもちゃんと持ってきたよ!
うん、トッティ気が利くー!!!トッティいい子!
あ、風邪をうつされないようにぼくもしっかりと除菌スプレーを所持、マスクを装着完了!
ぼくってばしっかり者だよね~♪
そんな事を思いながらナス子姉のマンションの部屋の前に着くと、チャイムを鳴らす。
でも一向にナス子姉が出て来ない。
うーん、寝ちゃってるのかな?
試しにナス子姉の携帯に電話してみたけど留守電に繋がってしまう。
「はぁ、仕方ないなぁ。これはドアノブにかけて置いていくかぁ」
ドアノブに袋をかけようとした時、まさかね?と思いながらドアノブにそのまま手を掛け回してみる。
すると、ガチャ・・・という音がして・・・
「えっ」
・・・・・開いちゃったよ、嘘でしょ?
不用心にも程があるでしょナス子姉!!!
一応性別、女だよ?何かあったらどーすんの?!
いつもの事でもあるんだけど、あまりの不用心さに何故かぼくが腹がたった。
「ナス子姉ー、来たよ?」
しかし相手は病人、あまり責めたり大きな声を出すと風邪に響くから今日は大目に見る事にしてあげた。
そっと中に入っていくと電気はすべて消されてて、薄暗い。
「うわー、汚い部屋ー。物が散乱してるじゃん」
ゴミ屋敷とかそういう類ではないけど、ナス子姉の家には物が多い。
そして使ったものは使ったところに置きっ放し。乱雑としてるっていうの?
服なんかも脱いで椅子にでもかけておけばいいか~って感じで椅子という椅子に布がかけられている。