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【テニプリ】闇菊/番外編【R18】

第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主




「・・・小宮山!、小宮山ってば!!」


私を呼ぶ声にうっすらと目を開けると、そこには心配そうに私の顔を覗き込む英二くんがいて・・・
英二くん・・・?、そうゆっくりと身体を起こすと、良かった、そう彼が安心したように抱きしめてくれる。


ここは・・・?
すぐ近くで波の音が聞こえているのに、楽しそうな歓声はさっきよりずっと遠くに聞こえて・・・
不思議に思って辺りを見回すと、どうやらここは岩場で分断された砂浜のようで・・・


賑やかな海水浴場とは違って、まるで小さなプライベートビーチみたい・・・


「小宮山、大丈夫?、苦しくない・・・?」
「あ、はい、全然・・・その、ありがとうございました。助けていただいて・・・」


海で溺れかけて、英二くんに助けを求めたら、ちゃんと助けに来てくれて・・・
あんな態度とったのに、しっかり抱きしめてくれて・・・


「小宮山、ダメじゃん!、泳げないのにひとりで海に入ったら!」
「ちゃんと泳げますよ・・・10メートルくらいですけど・・・」
「それって、泳げるって言わないから!」


ほんと、小宮山は運動神経悪いにゃー・・・なんて呆れられて、運動神経はいたって普通です!って頬を膨らませて、それから顔を見合わせてクスクス笑う。
こんな定番のやり取りが、あんな喧嘩のあとだから、いつもよりずっと心地よくて・・・


「小宮山、ゴメンな・・・?、オレ、本当・・・小宮山を放ったらかしにして・・・その、他の・・・」


やっと訪れたふたりの空気の中、英二くんが申し訳なさそうに謝ってくれる。
ゆっくりと首を振って、それから、その肩にもたれかかる。


「私の方こそ、ごめんなさい・・・ナンパなんかに着いていこうとして・・・それに、せっかく謝ってくれたのに、あんな態度・・・」


小宮山は、なんも悪くないよん・・・、ゆっくりと重なり合った唇・・・
少し、塩分を含んだ・・・いつもと違うけど、いつもと同じ・・・


「あの、もう一回・・・」
「もう一回?」


ふたりの言葉が重なり、またクスクス笑い合う。
そして今度はより深いキスをした。

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