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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第7章 ワナにハマった俺のせい?






「……それで、今日は何の用ですか?」



隣に座って愛想良く笑う美咲の、突然な質問。



……その顔は、どうなんだ。

なんか、聞きなれねぇ敬語でお客様扱いされてるような気がする辺り、コイツが必死に抵抗しているようにも、見える。



まぁ、こうなるように仕向けたのは俺だから、仕方ねぇか。

美咲に、少しでも早く近付きたいと願う、俺の欲のせい、だもんな。



分かっちゃいても、やはり落胆しちまう。



まだまだ、美咲と俺との距離は、遠い。



……しかし。

何を今更言ってんだ?

とは思っても、ヘタな答えは出来ないだろう。



揚げ足取られても面倒だ。

頭をフル回転させつつ、コップの中身をグッと飲み込んで、時間を稼ぐ。

……つっても、すぐに名案なんて、浮かぶはずなくて。



はぁ。

面倒くせぇけど、一応は聞き返しておくか。



「用がねぇと、ダメか?」

「は?」



言いながら、一人分のパンの半分を渡す美咲に、自然と口元が緩む。



昨日一緒に食った時と、おんなじだな。
なんて思うと、こんなにも些細な事でも嬉しくて。



だが、俺とは対照的に、美咲は顔を歪めた。



……そんなにイヤか?
俺が嬉しそうにするのが。



苦い思いが湧き上がって、溜息を吐きそうになって。
グッと、耐えた。

こうなってでも、美咲を捕らえると決めたのは、俺だ。



こんくらいで折れてたら、先が思いやられる。



「そんで?用がねぇなら、来たらダメなのか?」

「いや、ダメっていうか……わざわざ部屋に来ることなくない?」



言いながら、俺のコップに飲み物を注いでくれる美咲。

パンを口に含み、パサついた喉を潤そうと、一口飲み、思案する。



美咲のこの言い方……

どう考えても、逃げ道、探してるよな?



まぁ、想定内では、ある。

快く受け入れてくれるとは、思っていない。



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