第14章 ※お前のウソはダレのせい?
腰を打ち付ける度に甘い声を出す美咲が、俺を煽る。
お前の震える唇に強引に舌をねじ込み、獣がエサを貪るように、口内を犯す。
余計なものを全部取っ払って、ただ美咲に溺れていたいのに。
彼女から、否定的な言葉が溢れると、切なくて。苦しくて。
誤魔化すように打ち付ける腰と、俺から伝う汗。
余裕なんかカケラもねぇのに、冷静なフリをして。
クツクツと笑いながら、彼女の身体の動きを注意深く探って。
全身で、全力で、愛でていく。
愛しい女の、甘い、甘い、声が脳に刺激を与える。
「んぁ……っ!」
美咲……
美咲が、好きだ。
どうしようもねぇくらい……。
でも……
今はまだ好きだ、なんて言えねぇから……
腰の動きを辞めずに、キュッと摘んだ秘部の蕾に、彼女は声にならない声で鳴く。
焦らすようなに刺激を繰り返していたら、美咲の表情は、どんどん甘く変わっていく。
いやいや、と首を振りながら、俺の腕に必死にしがみついて。
言葉を上手く紡げないほど荒い息で、「許して」とうわ言のらように懇願する。
可愛くて、愛しくて、堪らない。
自分の方が我慢が出来なくなっちまいそうで、俺はひとつ、提案する事にした。
「……挿れてる間中、俺の名前呼んだらラクにしてやるよ。」
翻弄され尽くして、もう理性なんかあるはずねぇのに。
それでも美咲は少しの抵抗を見せた。
……無駄な事しやがって。
両腿を持ち上げ、深く沈み、叩きつけるかのように、俺を刻む。
グチュ。グチュ。
統合部から出る、卑猥な水音が部屋の中を充満させる。
夕方から降り出した雨の音が強くなり、外からはゴロゴロと雲が怒りを表現した音を出す。
刺激が強くなる度に、泣いているかのような声が部屋に響いた。
きゅうっと俺の腕を握り締めて、何かに抗うような美咲の反応に気を良くして、俺は更に強い口調で詰め寄る。
「ほら、呼べよ。美咲。」
駄目押し、だったのか。
俺の言葉にうながされるように、美咲は口を開いた。