• テキストサイズ

一人だけど、独りじゃない

第2章 学校へ行こう


想像はしていたけど凄い勢いだなぁ・・・

と内心驚きながら、予め用意していた返答を返す在音。
そんな中、一人の少女の声に自分の机の前に道ができる。

おぉ・・・・・

その道の先には、陶器の様に白い肌、艶やかな黒髪、気品の感じられる雰囲気に育ちのよさが伺える、まさに美少女と呼ばれるにふさわしい少女がこちらを見つめ立っていた。

「林 在音さんよね?」

まだ少し幼さは残るが綺麗な音色の声に、先ほどまで騒いでいたクラスメイト達は静かになる。

『・・・はい』
「渡したい物があるので、少し顔を貸してくれないかしら?」

・・・・び・・・美少女からの呼び出し?!

少女の言葉に、不良の定番「体育館裏呼び出し」を脳裏に思い出し、一瞬固まる。
そんな#NAM#1#に気付いたのか、ため息を一つついて在音の前に歩み寄る

「私の名前は名瀬美月よ」
『・・・!』

名瀬という苗字を聞いて一人の人物に思い当たる。

あぁ、そういえば・・・・確かに。

美月と名乗った少女の顔をしっかりと見るとなるほど。2週間前にあった泉と面影が被った。
なるほどなと思い、立ち上がる在音。
それを確認し、在音に背を向け、歩き出す。

これが名瀬美月との初めての出会い。
そして、ここからとんでもない事に巻き込まれて行くなんて、この時の私は知る良しもなかった。

/ 25ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp