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君と並んで歩く未来

第1章 果てなき荒野


創真のはっきりとした言葉に妖しい笑みを零した峰ヶ崎
「名刺を置いていきますので、いつでもご連絡ください」
テーブルに名刺を置く
「_しかしこのご時世、小規模の店舗経営はますます厳しくなるでしょう」
突然何か語り出す峰ヶ崎
「毎日の仕入れにも頭を抱える店も多いと聞きます」
何処かこちらをちょうはつするような物言いに創真はムッと顔を顰め、瀬凪は普段の無表情を更に感情を無くしたようなものにした
「…ウチはそんなことないっすよ」
言い返す創真に続くように瀬凪が言う
「『ゆきひら』はいつ何時でも責任をもってお客様の望む品を提供します」
先程までの無表情はどこに行ったのか営業スマイルで返す。美少女の笑みに少々怯みながらも
「まぁ素晴らしい!サービス業の鏡だわぁ!!」
わざとらしい声で賞賛する峰ヶ崎。だが、声のトーンを少し落としこう続けた
「…じゃあもしも、客の求める料理を出せなかったら、どういう形で責任を取るのかしら?」
今回はあからさまにちょうはつする様にズイっと創真に詰め寄った。それに対し創真はトングで峰ヶ崎の名刺を持ち上げ
「…そんときゃ」
パラりと名刺を落とした
「いさぎよく店たたんで廃業でも何でもしてやるよ」
落ちた名刺は七輪の炎で燃え尽きた
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