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弟バカと兄バカ【VitaminX 原作沿い 】

第10章 11月『王子様の超越』







「…………恋人?」




当の本人はコテン、と首を傾げた。

あ、今の仕草、可愛い……じゃなくて!!


その疑問詞は……どういう意味?




「待って、君。
その女の子とお付き合いはしてるの?」



「へ?……ああ、いや…全然。
ただのクラスメイトです。」



「じゃあなんでキスしたの?」


「………えっと……それは、
兄さんの真似……かな。」



「俺の……真似…?」


「……どういう事だ。」


翼君と一君が顔を上げる。
君は少しも悪びれる事なく
淡々と話した。






「……兄さんがよく
僕のおでこにキスするから、
真似しただけだよ。
……こんな事くらい普通だと思ってたのに。
…………違うんだね。」


















「…ハァァアジィィイメェエエ!!」






一瞬の沈黙の後、
悟郎君が鬼の形相で一君を睨む。



「え、お、俺!?」


「元はと言えば、ハジメが
レイに非常識な事教えるから
こんな事になるんでしょ!!バカハジメ!」








「…、離れていろ。危ないぞ。」


「……あ、うん。」


翼君が君を呼んで、
別の椅子に座らせる。
悟郎君はジリジリと一君に
詰め寄った。



「でもさ、ただのスキンシップじゃん。
すっげぇ可愛いから、
仕方ないっていうか…」





「問答無用!!」





「いや!俺が悪かった!!
悪かったってぇえ!」




「ゴロちゃん……ハンマーーー!!!」





「ぎゃあああああ!!」










「君、
キスはそんな簡単にしちゃ駄目よ。
女の子にも男の子にも。分かった?」


「そうだぞ、。
二度としないと約束しろ。
今度安易にしたら、許さんからな。」


「……う、うん。分かった…。
もうしない……約束する…。」



君は一君が成敗されるのを
横目で見ながら眉を下げて頷いた。


全く、君の非常識っぷりにも
困ったものね。


真田先生、君を相手するの
大変だろうな。



ある意味B6よりも強敵かも…。

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