第3章 ♡抗えない身体
不思議に思いながらも、
めるはそのまま深追いはやめることにした。
『それじゃあ、僕はそろそろ行くね♪
めるちゃんの身体、ほんっと最高!
またすぐ襲いにくるから待っててね~!
それじゃあねっ♪』
ぶんぶんと手を振りながら
部屋を出ていく。
花臣が出ていったのを確認すると
めるは今後の生活を不安に思いながら
ため息をつき食事をとった。
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暫く1人、部屋に篭り
のんびりと身体を休めていたのだが、
喉の乾きを感じ、
調理場を探しに部屋をでることにした。
本当は屋敷の中を探し回りたいところだが
あまり遠くに行ってしまっては
また自室がわからなくなる。
また誰かに道を聞くわけにもいかないので
迷子にならない範囲内で
屋敷の廊下をうろうろと歩き回っていると...
後ろから聞きなれない声が聞こえてきた。
『あ!そこのメイドさん!
お仕事中にごめんね。
月臣って、今日ここにいるかな?』
「え...?」
振り向くと、これまたとてつもなく美しい顔立ちをした男性が立っていた。
「あ、あの......」
『あ、君、もしかしなくても新人さんだね。
ご挨拶が遅れてすみません。
僕は月臣の従兄弟の、姫次 凌と申します。
これからよろしくね。
今日は仕事の用件で月臣に会いに来たんだけど...
もしかして外出中かな?』
「あ、えと...!藤宮 めると申します。
よろしくお願い致します...!
はい、ごしゅ、月臣さんは外出中で...
せっかく来ていただいたのにすみません...」
『ん、よろしく!
うーん、そっかぁ外出中か......困ったなぁ』
凌はぽりぽりと頬をかく。
『月臣がいつ戻ってくるとかわかる?』
「あ、はい...
夜には戻られるみたいですが...」
『夜かぁ...うーん...
まぁ、今日はこれといって用もないし
ここで待っていようかな。
めるちゃん...だっけ?
君、今日のお仕事は?』
「私は昨日こちらに来たばかりなので
今日は月臣さんが帰るまで
お暇を頂いております。」
『あ!そうなの?!
じゃあ、もし君さえよければ
僕と一緒にいてもらえないかな?
1人の時間ってあまり好きじゃないんだ』