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Pink*Flower Blossom〖R18〗

第7章 ♡月と雪と日陰の花と、日向の花


『...本質的な部分......?』


「うん。あー...ほら、
はなってさ、ぶっちゃけめちゃくちゃ
気持ち悪くない?」


『え...えええええ!?
な、何言ってるんですか!?』


まるで天使のようなあの羊から、
耳を疑うような言葉が聞こえてきて
めるはびっくりして大きな声をあげてしまう。


『あははははっ!
そんな驚いためるちゃん初めてみたかも!
ははっ、ごめんごめん。
言い方が悪かったよね。
はな...というか、はなのあの性格。
あれ、普段100皮くらい皮かぶってるし
辛い時ほどニコニコ笑うし...
まるで、ずーっと、
舞台上にいるピエロみたいでしょ』


「.........あ、えと...」

確かに、あのコロコロと変わる花臣の性格は
最初とて
すべて“気を引くための“演技だと思っていたのだが、
今ならそうでないことが十分に分かる。


「たしかに...花臣さん......
いつも無理して笑う癖がありますよね。」


『そうそう。あれ、ずっと昔からでさ...
というか、昔はもっと酷くて、
施設に来たばかりの頃なんて
笑顔以外のはなの表情を
見たことないレベルだった』


「え!ええ!?」


『ふふ、びっくりするでしょ?
俺は施設で、ずっといろんな人を見てきたけど...
あれほどの“いい子”は
最初も最後もはなだけだったな』


「......そんな...どうして...」


めるが苦しげに眉を寄せながら尋ねると
羊は優しく笑って遠くを見つめる。


『はなから......
はなの施設に入る前の頃の話は
聞いてないんだ?』


「は、はい......」


『まぁ、こんなことは、
他の人の口から話すべきことじゃないから
詳しくは言えないけど......
さっき、“はなと違って“
俺は本当に小さい頃から
施設にいたって言ったでしょ?』


「は、はい...」


『俺は、生まれてすぐの間もない頃に
本当の親に捨てられてたんだって。
...川の橋の下で泣いていたところを
その施設の役員の人が
たまたま見つけてくれたみたいで......
それから、ずーっとそこで俺は元気に育ったの。』
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