第6章 ♡飼い主不在のペットには

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「あ、あの...花臣さん...？」


あのあと花臣に手を引かれ、
自室に戻ったー...まではよかったのだが
部屋に入った途端いきなり強く抱きしめられ
彼の行動にただただ戸惑っていた。


「あ、の......」


『めるちゃん......
ねぇ、僕よりしのにぃの方が好き...？』


「え......？」


強く抱きしめられながら
耳もとでポツリポツリと囁かれる。


『それとも、月にぃの方が好き...？』


「え、いや...あ、あの...
花臣さん...？
なにを.........」


『僕は...めるちゃんの“好き”が欲しい。
僕は......めるちゃんには、
僕としかエッチしてほしくない。』


「.........え？......っん、ん！」


思い切り抱きしめられていた身体が
少し離れたと思ったら、
ゆっくりと花臣の顔が近づいてきて
そのままキスをされる。


ちゅっちゅっ、ちゅっ、ちゅるっ...


「ん、んう...ん、......ん」


『ちゅっ、ちゅぱっ...ちゅ......
ねぇ、めるちゃん...
僕だけのものになってよ...
ちゅっ、ちゅっ...』


「ん...んう！ん、...んん」


『ちゅ...は、ぁ......
それで、僕と一緒に幸せになろう...？
ね？いいよね...？』


「はぁ...はぁ...」


真剣な眼差しで見つめられる。


「あ...あの、本当に...っ...
どう、されたんですか...
お仕事、やっぱり...すごく疲れて...」


『疲れてるよ。でも、今はそんなことより...』


「どうしてですか？
なんで、急に、そんな......
花臣さんが仰ってることが、
私にはよく、分かりません...」


今まで自分のことを
散々玩具にして来た人の台詞だとは思えない、
訳の分からないことを急に言われ
めるは眉をしかめながら言葉を返す。


『......なんで、はぐらかすの？』


「はぐらかしてるわけじゃありません...
本当に、仰ってる意味が
よく分からないんです......」