第53章 猫とイヤミ
「まぁとりあえず助かったザンス……」
「あ、あの……まず、き、着替えてもらえますか?
も、毛布取らないでくださいね?」
用意された服に着替える。
「ピチピチのパッツンパッツンザンス……」
白いロングシャツに下は紺色ジャージ……
どうやら女性物らしくジャージも8分程度しかなかった。
「じょ、女性物の下着のみよりはましだと思います!」
「まぁそうザンスが……
小娘ちゃん、六つ子の服はないザンスか?」
「こ、ここにはないです。
小娘はやめてください、ヒナって言います」
「ヒナちゃんザンスね?
小娘ちゃん、ここはどこザンス?」
「結局、小娘じゃないですか。
私のアパートですけど、今はほとんど住んでませんが……
あ!あと、あの……頭大丈夫でした?」
「頭?何ともないザンス」
「よ、良かったぁ~、みんながいれば頼んだんですけど、私だけだったので運ぶときに何度かぶつけちゃって……」
「……そーゆうことは言わないほうが幸せなんザンス……
あー頭が痛くなってきたザンス」
「ご、ごめんなさい……」
「……さっき……」
「え?」
「さっき、ここにはほとんど住んでないって言ったザンスね?」
「え、あ……はい。
松野家にほとんどいますから……」
ガバッと小娘に土下座をする。
「次の仕事見つかるまででいいザンス!
しばらく、ちょこっと、いや数日でいいザンスっ!
ミーをここに住まわせてチョー!」
「え……っ?ええええっ!?」