• テキストサイズ

【松】猫と六つ子

第40章 君に捧げる 【トド松 十四松】


<十四松side>

いつもと違う場所のせいか、ヒナが全然見つかんない!
僕はグルグルグルグル旅館を何周も回った。
旅館の中にあったお茶屋さんでお水をもらったら、お姉さん達が耳があると騒ぎ出した。

んー?昨日の薬のせいかな?
お団子もらえてラッキー♪うんまー♪



視線を感じて見てみたらヒナが僕のことを見ていた。
お風呂上りだったみたいで、ほっぺがピンク色だ♪
なーんか変な顔してるけど?
ヒナおもしろーい♪

僕はヒナを抱き上げたままピョンピョンと移動した。



「りょ、旅館の屋根の上だよ?
ここ!?」

「うん!だって外あんまり行きたくないでしょ?」

「う、うん……」

なんでわかるの?って顔をするヒナ。
でもそれくらいなら兄さん達でもわかるよ?
ヒナは本当は早く僕らの家に帰りたいんだ。
ここの場所、本当に嫌いみたい。



ヒナが変な顔のままだ。

「……なんか怒ってる?」

僕、なんかしたかなぁ?
朝はあんなにニコニコしてたのに、さっきからヒナのずっと落ち着きがない。

「お、怒ってないよ……」

そう言いながら手で顔隠して、ズーンとへこみだした。
ええーっ?!なんだ?なんだっ?
わっかんねーっ!?
こうゆうときに限って匂い全然わかんないしっ!
なんかお風呂あがりで、すっげーいい匂いだけど!



「うーん……
お風呂一緒に入りたかった?」

「違うよ」

あ、うん!
それは僕だった!

「お団子ほんとは食べたかった?」

「違う……」

うん!
もう口からは出せないしね?

「僕がお姉さん達と話してたのが嫌だった?」

僕がそう言うとビクッとなるヒナ。
わ、わかりやすぅーい……

「ち、ちが……わない……」



顔を隠しちゃってるけど、耳まで真っ赤になったヒナ。
ヤバいぞ……
すんごい可愛い……
/ 313ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp