第69章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑 治)⑤
「…サクラ?!なんで?!」
大声にまたも曇った画面に
[相談したい事があって]
続けて入ったメッセージ
こ、これは電話した方がええんか?
それともメッセージで?
いっその事
既読スルー…って!それはアカン!
数秒葛藤した後
「…あ~…俺やけど
どないしてん?サクラ」
俺の声を電話の向こうへ繋いでた
〈ごめんな、侑くん
あの後、姫凪と
どうやった?〉
「言い難いことから
聞いてくんのな、サクラ
そっちこそ治とどやってん?
治はリア充爆発って感じで
爆睡しとるけど?」
正直、姫凪の事は
思い出しても辛いから喋りたなかった
せやから話逸らして
別に聞きたくもない二人の事
聞いたのに
〈…普通やったよ
驚く位、いつも通りやった
あの時見たの夢ちゃうかなって思うくらい。
せやから…姫凪は
どうなんかな?って思って…
もし、普通やったら
夢やったって思いたくて…〉
ホンマ嫌ンなるわ