第6章 新しい命と失われた命
二人は命がけでナルトを守った。
『うっ..ううっ..ぁあ..』
私は何をしているんだ..
二人のことを助けたいだのなんだの思っておきながら..何もできてないじゃないか..
何も...救えてないじゃないか
結局..オビトさんも止められず、二人が傷つき、死にかけているところを見ているだけ..
今の私じゃ...
『何もっ..何も守れない...!!』
私は強く、地面を叩き、涙を流した。
「...ツバキ」
声が聞こえた。その声はこんな中なのにも関わらず綺麗に私の耳に届いた。
『...?』
虚ろな顔でその声のした方を見る。
そこには血を出しながら、九尾に貫かれながら、私に優しく微笑みかける、私の大好きな二人。
「あまり..思い詰めちゃダメだよ..?...確かに、今の君は弱いかもしれない..でも、」
「君が生きていて...良かったと思ってる」
『...!』
「私たちにたくさんの幸せをくれて...ありがとう」
『...っ、ミナトさっ..クシナ..さん』
「最後に一つだけ」
『...?』
「ナルトを..私たちの子供を...お願い..」
『っ...任せて..ください...!』
私は涙でぐちゃぐちゃな顔を拭い二人に大声で言った。
その言葉を聞くと二人ともすごく嬉しそうな顔をしたあと、九尾がナルトに封印され、二人同時に..倒れた。