第12章 木ノ葉へ
極秘任務を受けた後、3代目とこれからのことを相談した。
家は3代目が用意してくれるらしい。ありがたい..
それと、サスケを側で守るため、私はサスケと同じ歳だという設定でアカデミーに入ることになった。
姿は今のままで、くれぐれもバレないように、とのこと..
アカデミーに通う、というのは昔から考えていて頼み込もうと思っていたため、すんなりいって良かった。
「お主は、ワシの遠い親戚で、両親が亡くなり、ワシが引き取った、と周りには言っておく」
『ありがとうございます』
まあ..その設定が妥当だよね..
ここ最近で拾ってきたとかだったら火影である3代目が?..いつ?ってなっちゃうし..スパイだと疑われる可能性もある。
と、なると..親戚が妥当。
親戚だとしても何故急に一人でこの里に来たのか、と言われたら、一番それっぽいのが両親が亡くなった、だろう。間違ってはいないし..
満足したようにコクリと頷くとゆっくり立ち上がった。
『では、そろそろ行きますね、色々準備をしないといけないので...1週間後に..』
「手続きは済ませておく」
『はい、お手数おかけします』
頭を下げて、飛雷神の印を結ぼうとすると、何かを思い出したようで、慌てて止められた。
『どうしたんです?』
「名前はどうするのじゃ?」
『.....』
実は、名前は決めてある。
私にとっては馴染み深く、そして、結局、両親が一度も呼んでくれなかった名前が..
愛されたかった...
愛してほしかった...
今思えば、昔の私はそれに気づかず、親を恨み、苦しんでいたのだろう。
この世界では、この名前の私を、愛してくれる人がいると信じて...
『...冬野..雪』
『この姿の私は、冬野、雪です』