第11章 管理人と特訓
今、私達は最小限の荷物を持ち、あの隠れ家を出て湖がある森の中にいた。
シスイは、強くなってこいよ、と優しく微笑みながら送り出してくれた。
『さて..と、それじゃあ、これからよろしくね、アズサ』
「はい、こちらこそ」
アズサには、これから私の師匠になってもらうつもりだ。
『最初にどんな修行をしたらいいの?』
「...そうですね、まず...貴方は自分の能力の事を詳しく知った方がいい」
『?』
まあ、私の能力は私自身もよく分からないことが多いけど..
『アズサは、私の能力のことどれくらい知ってるの?』
「ほぼ全てです」
マジですか..←
いや、確かにアズサなら私の能力のこと多少は私より知ってるかも、と思ってたけど..全部...
『えっと...教えてもらえる?』
「喜んで」
嬉しそうに頷いたアズサと向かい合って座る。
「まず、五大性質変化のことですが..此方への不都合が合ったりすることはないので、バンバン使って大丈夫です..性質は組み合わせることが出来るので、それは後から教えますね」
『性質を組み合わせることができる、ってことは..他の人達の血継限界を真似したりは..』
「..貴方が写輪眼を持っており、他の人達が同じ眼を持てないように、貴方も他の血族の血継限界は使えません」
まあ、それはそうか..
「次に、万華鏡写輪眼のことなのですが...気になることがあるようですね」
『...うん、神皇産霊(カミムスヒノ)はともかく...豊雲野(トヨクモノ)のことは、まだよく分からないところが多いの...』
そう、本当に..よく分からないのだ。
私が今まで豊雲野(トヨクモノ)を使った回数は2回、
1回目は自分自身の骨折を治したとき..
2回目はシスイが死にかけていたのを助けたとき..
1回目は私に異常はなかった。が、問題は2回目だ。
シスイが中々目を覚まさなかった。
急に目を覚ましたかと思えば筋肉に衰えが全くないという、普通ならあり得ない復活の遂げ方をしていた。
一体何がどうなってるのか、さっぱりだ