第1章 最後の時
そしてもう一通。
これは、いつも支えてくれた貴方へ。
自分は孤独なのだと。
明確な理由もなく思い込んでいたあの時、声を掛けてくれてありがとう。
貴方のおかげで、大切な人が沢山出来た。
ここが私の居場所なのだと。信じて疑わなくなった。
この間お茶したあの店は、可愛い過ぎて恥ずかしかったんじゃない?
淡いピンク色に、大輪の華が描かれた食器を見た貴方。
何とも言えない表情をしていて、笑いが止まらなかった。
いつだって素の私を受け入れてくれて、
一緒に居ると心地よかった。
貴方と過ごした時間はどれも輝いて。
私の人生を彩ってくれた。
ありがとう―
伝えたい想いは全て書いた。
あれを読んでくれれば、思い残す事は何もない。
何も……