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STORY

第3章 Love Distance


『・・・素直な自分、ですかね』
『おっと、真面目な答えがきた!』
『えっ?ダメでした!?』
『いやいや、大和は茶化すかな~って思ったからさ』
『酷くないですか?』
『ごめんごめん。けど、今の大和も素直だよ?』
『いや。百さんは表面の俺しか知らないんですよ』
『えー?そうなのー?』
『どんな風に素直になりたいの?』
『・・・自分の本当の気持ちを相手に伝えられる人。陸みたいに』
『陸は素直すぎるよね。まぁそこが可愛いんだけどさ~』
『伝えたい人がいるんだ?』
『・・・・・・まぁ』
『もしかしてLove系!?』
『・・・違います。メンバーに、です』
『えー?言っちゃえばいいのに!』
『今更恥ずかしいです』
『けど、今TVで言ってる』
『あっ!すみませんっここカットで!』

大和は両手でハサミをチョキチョキする。

『これ生放送なんだけど』
『あぁー!しまったぁぁぁ!』

大袈裟に頭を抱える大和にスタジオ爆笑。

『メンバーに詰め寄られてる大和くんが想像つく』

千はクスクス笑っていた。
そうこうしているうちに番組もエンディングを迎えた。




「大和くん、可愛いとこあるんだね」

結局最後まで見ていたTRIGGER。
龍之介はTVの電源を切りながら言う。

「あいつはいつも可愛い」

小声で楽が呟く。

「えっ?楽なんか言った?」
「いや・・・」

返事を濁す楽。その隣で天は笑う。
しかし、すぐに立ち上がった。

「ボク先に帰るから」
「あぁ。お疲れ」

さっさと部屋を出た天。

「楽、こないだはありがとう」

天が出て行ったタイミングで龍之介は楽に言う。

「何が?」
「壮五くんとの・・・」
「あー、おもちゃ遊びの?」

笑いながら楽は言う。

「まさか逢坂がおもちゃ遊びするなんてなぁ」
「俺も驚いた」
「するのは構わないが、仕事に支障が出ないように気をつけろよ」
「あぁ。そうする」
「俺達も帰るか」

楽と龍之介も帰路についた。
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