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STORY

第1章 Love Triangle


「なぁ、ソウ。今から飲みに行かねぇ?」

収録を終えたIDOLiSH7のリーダー二階堂大和は、一緒の収録だったメンバーの逢坂壮五に声をかける。

「あ、すみません。今日はちょっと・・・」
「えー?ソウもー?ミツはまだ仕事だし、十さんにも予定があるって断られるし、今日は振られっぱなしだわ」
「本当にすみませんっ」

勢いよく頭を下げる壮五。

「冗談だよ。仕方ない、八乙女にするか~」

壮五の肩を叩き、スマホで楽に連絡をし始める大和。
それを横目に見ていた壮五は静かに息を吐いた。













「で?俺に白羽の矢が立ったわけ?」
「そーいうこと。おっちゃーん、ビールおかわり~」

捕獲した楽と共に行きつけの居酒屋へと来ていた大和は、10分も経たないうちに2杯目を注文する。

「あのな、俺、一応売れっ子アイドル」
「知ってる。TRIGGER様だろ?そして"抱かれたい男No.1"の八乙女楽様。それが?」
「・・・今日はたまたま仕事無かったから良いけど、ちょっとは遠慮しろよ」

運ばれてきたビールを煽った大和は、楽の言葉にジョッキをドンッと置く。
それに驚いた楽の身体が跳ねる。

「・・・んだよ。俺と飲むのがそんなに嫌か?」
「んなこと言ってねぇだろ」
「遠慮しろとか、遠回しに嫌って言ってるようなもんだろ」

俯いたまま言う大和に、楽は違和感を覚える。
いつもは陽気に飲む彼が、たかだか1杯のビールでくだを撒くなんて初めての事だ。

「お前、何かあったのか?」

嫌な事でもあったのだろうか・・・と、楽は尋ねる。
だが、常に本心をひた隠す大和が答えるとは思えなかった。

「・・・・・・」
「俺で良ければ相談に乗るぞ?」

案の定黙りの大和にさらに続ける。

「一応お前らの先輩だし。何かしらアドバイスは・・・」
「・・・きなんだ」
「え?」
「好きなんだ」
「は?」

突然の告白。
楽は、当然自分に向けられた言葉だと思ったが、次に発した大和の言葉に勘違いだと気付く。

「十さんのこと、好きなんだ」
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