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STORY

第2章 マンネリ解消の方法


"今夜うちに来い"

そんなラビチャが楽から届いたのは本番前の控え室。
大和は大きな溜息をついた。

「おい、オッサン!何でっかい溜息ついてんだよ!」

それを聞いていた三月が背中を叩いた。

「痛いわ!」
「OH、ヤマート、何か心配事デスカー?」
「あー、大丈夫。大した事じゃないから」
「何か困ったことあったら相談してクダサーイ」
「あーそうするわ」
「ここな見て悩み吹っ飛ばしマショー!」
「それはいらん」
「ピタゴラさん!行きますよ!」

そこに一織が声をかける。

「おいおい、ピタゴラさんって何だよ、イチ」
「あなた方3人一緒ならそう呼んだ方が楽です」
「テキトーだなぁ」
「でもピタゴラさん・・・ピタゴラ3・・・3人の3と掛けててうまいじゃん」
「大喜利じゃねーだろーが」

あはははは、と笑いながら控え室を出る大和たちだった。















「あいつ、既読スルーかよ」

一方、大和にラビチャを送った楽は、次の現場に向かうワゴン車に乗っていた。

「誰に既読スルーされてるの?」

背後で天がスマホを覗き込む。

「バッ!お前人のスマホ覗くんじゃねーよ!」
「二階堂大和?最近キミたちよく一緒にいるよね?・・・振られた者同士慰め合い?」
「そんなんじゃねー・・・ってお前っ」

楽が振り返ると、天は笑っていた。
そして龍之介を見る。

「龍なら寝てる。しかめっ面で」

天の言う通り、龍之介は前方の席でしかめっ面で寝ていた。

「お前、知ってたのか?」
「見てれば分かる」
「何で言わなかった?」
「ボクから聞くのと本人から聞くのとどっちが良い?」
「・・・」
「それに、楽は今二階堂大和狙いなんでしょ?」
「・・・お前怖いわ。末恐ろしいわ」
「ありがとう」
「褒めてねーし」

そう言うと楽は正面を向いた。
そして再びラビチャを送る。

"来なかったら無理矢理ヤるからな"


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