第3章 2人の距離3
でもこれだけは否定したかった。
「というか、一番間違ってるのは空さんですよ!空さんはそんなんじゃ、「ベストビジネスパートナーでしょ?」」被せるように言う和さんにまたびっくりする
「な、なんで知ってんですか?」
楓さんの時と同じ反応をするとクフフッと吹き出す和さん
そして突然携帯を弄りだし写真を見せられた
そこには和さんと空さんが仲良くお酒片手に写り込んでいた
これは…。と答えを求めるように和さんを見る
「俺さー。飲み友達になっちゃったのよ」
知らなかったでしょ。と笑いながら言われたので素直にはい。と答えた。
「その時聞いたんだよね。ベストビジネスパートナー」
フフッと笑い再度、ほんとおモテになってね。とニヤニヤされた。
もう完全降伏で、滅相もございません。と言うとよしよしと頭を撫でられた。
「まぁ、でも。俺が今の所一歩リードかな。」
私の唇をそっと撫でながら言う和さん。
とても穏やかな顔をしていた。
自然に重なり合う唇
もう何度しただろう
触れ合うだけのキスではもう足りなくなっている。
それでもそんな事は言えなくて自分から軽くキスしてみる。
それに答えるように唇に何度もキスの雨を降らせる和さん。
名残惜しむように最後にチュッとリップ音を鳴らして抱きしめられた。
そして、おやすみ。と言われて今日のキスの時間が終わりだと知る。
ちょっと残念な気持ちになりつつ、私も夢の世界に入っていった。
それから暫くして、輝さんから連絡が入り思いもよらない話をされた
「なぁ、ヒロトから連絡いってないよな?」
突然の話に戸惑う。
今私は和さんのお母さんとお姉さんとランチしに行く予定で支度している最中
そんな時に突然の輝さんの連絡だった。
「いえ。来てないですけど?それに、私携帯変えちゃってます。」
そう言うと、そっか。と言われた
暫く沈黙していたので、あの、なにかありました?と聞くと話しづらそうに話し始めた
「いや、あのさ。会社辞めてるらしいんだよ。あいつ。」
そう言われて思わずはい?と返す
「それにな。気になって住んでた家行ったらさ、もう居なくて。…流石にと思って実家に電話したらあいつは元気かとか聞かれて」
やばいよな?と続ける輝さん言葉はエコーの様に私の頭の中に入り込んだ