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ひとしずく【気象系BL】
第29章 さらさら
泣いてたって言ってたから人目につかないところだよな。楽屋から一番近いトイレに行っても誰も居ない。一つ上の階・・あそこか。
俺は階段を駆け上って6階の一室に向かう。倉庫のようなその部屋は普段使わない机や椅子もあって、静かに作業をしたい時にメンバーはこっそり使っている。
ドアの前に立つと中からすすり泣く声が聞こえる。
やっぱりここだったか。
「翔?入るよ?」
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