第27章 もぐもぐ
S side
地方のロケが終わって潤と俺の自宅に帰って来たのは21時を少し過ぎた頃。
リビングのドアを開けるとトマトソースの良い香りが鼻をくすぐる。
「ただいま。腹へったよぉ」
潤はクスクス笑いながら俺の目の前まで来ると手を大きく広げ俺をギュっと抱き締める。
M 「おかえり、翔」
ダイニングテーブルに並べられる料理。いつも潤は俺のために美味しいご飯を作ってくれる。
あっ!このパスタ、ムール貝入ってる!
「うんめぇ!!潤は天才だな!!」
もぐもぐ口を動かしていると
M 「翔ってリスみたい」
潤が俺の頬っぺたをつつく。