第14章 ゆらゆら
【こっちだよ】
O side
おいらの目の前でニコニコ
笑っている子犬・・もといニノ。
3月になったとはいえ肌寒い今日、鍋でもしようかと家に呼んだんだ。
グツグツ煮える鍋をつつきながらビールを飲んでいる。酒があまり強くないニノは頬がほんのりピンク色に染まっている。
「ずいぶん機嫌いいなぁ。ニコニコして」
ニノはクフクフと笑いながら
N 「だってぇ大好きな大野さんがお家に呼んでくれたんだよぉ。すっごく幸せ」
語尾にハートマークが見えたのは気のせいか?
鍋するのに一人じゃなと思って、メンバーの中でも話しやすいニノに声を掛けたんだけど・・。
コイツはおいらのこと・・そういう意味で好きなのか?
まぁ良く見ると可愛いんだよな。ウルウルした目でジーっとこっち見てるし。ん?おいらもニノが好きなのか?
ニノが、もぞもぞと隣まで来たと思ったら
N 「おーのさん・・俺のこと嫌い?」
首を傾げておいらを見ると、頭をコテンとおいらの肩に預けて来た。
か・・可愛い。
「ニノ・・おいらもニノが好きだよ」
またクフクフ笑ったニノ。
抱き締めても・・いいかな
急すぎるかな。
頭の中でグルグル考えていたら
スースー気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。
マジか・・。そんなところも可愛いなんて思ってるおいらは今まで気が付かなかっただけで、かなりニノに惚れてるらしい。
今日おいら達は仲の良いメンバーから恋人同士になった。
end