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ゆりかご 【黒執事 R18‐G】

第2章 契約 ~後編~


「――――――――する。」

『この契約は、悪魔との契約です。取り消しも変更も出来ません。それでも、貴女は私に、その魂を捧げますか―――――?』

「契約、する―――――!」

『……ふっ……。』
 あぁ、やっぱりだ。今度はハッキリと聞き取れた。きっと、先程だって、この声の主はわらっていたのだ。そんなことを考えていると、急激に眠気が押し寄せてきた。あぁ、私は、そろそろ死ぬのだろうか。こんな夢の中で息途絶えるなんて、本当に滑稽な話だけれど、私の最期なんて、そんなものだろう。最期の最期まで、私は私という殻の中で、腐りながら死ぬ。

『それでは、契約ですね。契約に際して、私が遵守すべき事項はありますか?まぁ、これは後からでも追加変更が効きますが。』
「―――――――あなたは、私を裏切らないで――――――。」
 私は、飛びそうになる意識を、寸でのところで繋ぎ留めながら、何とかして言葉を紡いだ、と思う。それが、相手に聞こえていたかどうかは分からないけれど。
 急激に、世界が揺れて、現実に引き戻されるような感覚。私は、どこへいくのだろう。









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