第48章 〜
俺が天幕を出ると、心配そうな顔をした家臣達が駆け寄ってきた。
「秀吉様...」
「ん。大丈夫だ。荷物をまとめて城へ戻るぞ。支度してくれ。」
「は、すぐに」
「あぁ、頼む」
その後すぐに陣営を片付けて急ぎ城へと戻った。
信長様に帰城の報告をすると、優良の事は信長様の耳にも入っていたようだった。
「秀吉」
「はっ。」
「...亡骸を連れ帰ったようだな」
「...はい。...本来なら戦場でまとめて供養するのが常なのは十重承知です。...ですが...」
「責めている訳では無い。しかとお前の手で葬ってやれ。」
「...信長様.....ありがとうございます...」
「あぁ」
信長様は、俺の気持ちを組んでくれたのか咎められることは無かった。
家臣に預けていた優良を受け取ると、俺は自分の御殿へと向かった。
頼んでおいた籠に優良を納めると、俺は安土の外れにある墓場へと向かった。
「ここなら景色もいいし、俺も馬を飛ばせばいつだって来られる。...いいだろ?」
優良の方を向いてそう言って穴を掘り始めた。