第43章 〜43〜番外編②
美味しい朝餉を食べ終えて、2人で並んで後片付けをする。
「……政宗は今日も仕事?」
「午前中には終わる」
「午後は……?」
「宴に出て欲しいか?」
「……嫌」
「ふっ」
「……政宗がどうしても出たいって言うなら、寛容な心で許してあげてもいいよ?」
「なんだと?」
私が反抗心でそう言うと、鼻をピンっと弾かれた。
「頼まれたって出ねぇよ。」
「ふふ、そうして」
「午後、城下で待ち合わせするか」
「待ち合わせ?」
「ああ、たまには外で落ち合うのもいいだろ」
「うん!楽しみ……」
「あぁ」
片付けを終えて、仕事を始める政宗の邪魔をしないように御殿を出た。
(ふふ、デート楽しみだな……)
自分の部屋へと戻り、一息つく。
(ちょっと早く行って城下見て回ろうかな……何着ていこう……)
昨日とは違った気持ちで着物を選ぶ。
政宗に関することなら、どんなに何気ない事でも大事な気がして楽しくなってくる。