第39章 〜39~
黙々と作業をしていると、時間はあっという間に過ぎていく。
短調な仕事が向いているのか、それも苦ではなかった。
「……、そろそろ昼餉の時間だよ」
「……え、もう昼?」
「ふふ、集中しすぎ。疲れてない?」
「うん。大丈夫。それに……針子結構向いてるかも……楽しい」
「ほんと?なら良かった」
「こういう単調な作業好きみたい。」
「ふふ、慣れたら着物とか羽織とか好きな反物で作れるから楽しいよ?」
「……早くそこまで行けるように頑張る」
「うん。分からないことあったらなんでも聞いてね」
「ありがとう、優鞠」
「どういたしまして。さ、行こう?」
「うん。お腹空いた……」
「ふふ」
優鞠と2人連れ合って食事処へと向かう。