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イケメン戦国〜未来を夢見る〜

第36章 〜36〜






「……じゃ、手荷物は君が言った通り焼き捨てた方がいいかな」

「うん。ちょっと名残惜しいけどそうする。これも、私なりのケジメだと思って。」

「ケジメ?」

「うん。なんとなくだけど、そうした事でちゃんとこの時代で生きて行くって決心が着くかなって。まあ、この時代に来てから1度も帰りたいだなんて思ったことないんだけどね。」

「うん。君を見て、前に来た時よりずっと自然な気がした。この時代に馴染んでるって言うのかな」

「ほんと?」

「ああ。」

「ふふ、なんか嬉しいな……」


微笑むわたしを見て、佐助くんも柔らかく笑ってくれた。


「じゃあ、近いうちゴミとか燃やす時に一緒に燃やしてもらう。」

「あ、これは俺に貰えないかな?」


佐助くんはガイドブックを顔の横に持ち上げた。


「え……」

「個人的に興味がある。」

「……イケメンに?」

「いや、戦国武将をイケメンと捉えてるのと、イケメンな武将というキャラクターとして見た歴史に少し興味がある。」

「……へぇ……(うん。やっぱり少し変わってるな……)」

「安心して、調べ終わったら俺の方で完璧に燃やすから」

「うん。あ、その前に甘味のページだけメモしてもいい?」

「メモ?」

「うん。いつか自分で作ってみたくて」

「へぇ。」

「ふふ、佐助くんにもいつか作るから食べてね」

「ああ、楽しみだ」


私は佐助くんからガイドブックを受け取り、メモを取り始める。




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