第31章 〜31〜
(……優鞠と家康はなんだかんだすぐ付き合うんだろうな……。ってか妻って……早すぎない?あ、……政宗もそんなこと言ってたな……)
政宗に料理を作ってあげた時、抱きしめられながら「結婚するなら、お前がいい」と言われた事を思い出し、頬が熱くなった。
(結婚……かぁ……。って、家康が自分の領地へ帰るときっていつかな……信長様が天下統一したら?あれ、ってことは同じ様に同盟結んでる政宗もいずれは自分の領地へ帰るんだよね……?)
頭が混乱しかけた時、ふとあるものを思い出し、現代から持ってきた鞄を引き寄せる。
「えっと……あった……」
取り出したものは、現代で京都旅行のために買ったガイドブック。
「久々に見るな……」
表紙を見てそう呟きながら、パラパラとページをめくる。
(なんか……政宗の領地の事とか書いてないかな……)
歴史年表のページを開き、『伊達政宗』という名前を探す。
「えっと……誕生日は9月5日……領地は……今で言う仙台……ふぅん……青葉城って言うんだ……」
煌びやかな城の写真が載っている。
安土城とはまた違う雰囲気だが、豪華絢爛といった内装だった。
(現代で見るのと、この時代で見るのと……多分違うんだろうな……いつか青葉城も行ってみたいなぁ……)