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幸せになりたい!『刀剣乱舞』

第5章 第五章


※もう少し続きます。嫌な方はスキップして下さると嬉しいです。

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私が口を開けというが、流石の彼も抵抗があるのか酷く嫌がった。そう私は指で口を刺激し吐いて貰う方がこちらとしては楽であり、得意だったのである。喉も傷付ける事なく、指を突っ込み吐く。という簡単な動作なのだが、私は人の口に指を入れるという事を慣れてしまい全く抵抗はないのだが、初めての相手はかなり抵抗があるのが難点だった。

「じゃあなんで私に助けを求めたんですか…」
「君なら…もっと、優しく…介抱してくれると…思っていたから…」

全く…困った一振りだ。昨日は私の手を器用に処置してくれたというのに…色々と驚かされてしまったわと呆れてしまう。

「主…?」
「ふぅ…分かりました。口に指を突っ込むのは止めましょう、燭台切さんに頼んだお湯がそろそろ届くと思うので…」
「いいのかい?」
「なんですか?して欲しいなら今すぐにでも致しますよ?」
「止めてくれ…君は容赦なさそうだ」

青々とした顔で私を見る彼に真っ白な衣を見つめてからゆっくりと背中を撫でた。容赦しないとは失礼な…いやしかしあながち間違いではないがと一人苦笑いする。そんな事を考えていれば、燭台切さんがコップに体温程度の食塩水を持って来てくれた。

「流石はお母さん…分量分かってて助かります」
「お母さんって…それより鶴さんは大丈夫かい?」
「それがですね、燭台切さん。私が鶴丸さんの口に指を突っ込もうとしたら激しく抵抗されましてね…」
「え゙っ…一体なにがあったの」
「色々ですよ、察して下さい」

コップを受け取る私は穏やかな顔で鶴丸さんを見ると、全部飲み干そうかと渡した。苦々しい顔で「もし、俺が嫌だと言ったら…?」と呟くように聞いて来た為、また指を前に出して微笑んだ。

「強硬手段で無理矢理にでも口の中に指を突っ込みます」
「君、俺に対して扱いがどんどん雑になって来てはいないかい…」
「気の所為です。さぁ…飲み干しましょうか?」

なんならホストのような掛け声も加えますよ?と微笑みを増して見る。ちなみに言うならば、鶴丸さんのちょっといいとこ見てみたい!いっき!いっき!いっき!いっき!という昔ながらの懐かしい宴会コールになるけれど、二人はきっと知らないだろうと思う。

「はい、鶴丸さん…頑張りましょう。美味しくはないですけど…吐き気も治まりますから」
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