第4章 欠落した記憶
「爆豪くん。今日は校長先生の所に寄ってから帰るから、先に帰ってて欲しいんだけど…。」
「は?何の用があって校長に会いに行くんだよ。」
「ちょっと聞きたい事があって…。」
自身の事について緑谷くんから話は聞いたけど、肝心の両親の殺害の件や、私の両親を殺害したであろう敵(ヴィラン)、私を助けに来てくれたであろうヒーロー、そして、敵連合で私が見つかった時の事、私は何も知らない。過去に起きた事件について聞けば何か思い出せるかもしれない。だから、校長先生に話を聞こうと決めていた。
「俺も行く。」
「え?」
「文句あんのか?」
「…無いです。」
爆豪くんの怒りっぽい性格にもだいぶ慣れてきたけど、それでも爆豪くんは怖い。
仕方無く、爆豪くんと共に校長室へと向かった。校長室の扉をノックすると、どうぞと言う声がして、校長室の扉を開けた。
「おや、珍しいお客さんだ。」
「あの…校長先生、お伺いしたい事があるんですが…。」
「君の両親が殺害された事件の事だろう?近い内にそれを聞きに来るんじゃないかと思ってたよ。」