白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第34章 ここで咲く意味を見出す笑み
飲んだなら分かるだろう
「そんなモノですか?
これより遥かに美味かったと
思いますが…?」
「なんだよ、ソレ。
紅茶くらい誰が淹れたって…」
「同じだと思いますか?
俺がどんな想いで淹れたか
姫凪がどんな想いで淹れたか
分からないんですか?
それとも分からないフリですか?」
姫凪はいつだって
想いを込めて淹れるから
淹れ方が下手だって
俺より美味かった
その違いすら気付かない?
否。
「いつまで…そうやって
目を逸らすんですか?」
見てみぬふりする気ですか?