白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第28章 華の祈り
好きな人に言えないナニカ
幸せになろうと藻掻く姿
何とかしたい
苦しまず翔んで欲しい
「ナナいいか?
俺は誰でもない
ただの通りすがりの顔見知りだ
お前の事なんか何も知らねぇ
お前が苦しい理由なんか分からねえ
だから…」
静かに話しかけ
サラサラの髪をユックリ撫でて
「なんのしがらみもねぇだろ?
いつでも頼れ
お前が何を悩んでも
お前が何を迷っても選んでも
責めないから…」
ユックリ引き寄せる
「黒尾…さん?」
近くなった距離で
我に返った様に
俺を押し返すナナ