白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
嫌いなもんか
俺の一番好きな香りだ
首を傾げると
緩く巻いた髪が肩を滑る
「…普通。
髪、長いのな…」
「あ!これはわざと!
クロが長いの好きって噂だったし
あの子も長いから…」
言いながら小さくため息を吐き
「そういう事じゃナイ…ってね
似せても好かれるわけじゃ
無いもんね…」
情けない顔で笑う
「…まぁな」
そう言いながらも
重なる姫凪
昔まだ付き合ってない頃
姫凪も俺が好きって言ったら
髪伸ばしてくれた
今も…覚えてる…
姫凪…お前を…今でも…