白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第18章 蝶よ止まれと華はその香で誘う
『あ…待って…!
木兎…話がある…の』
引っ張る手が弾かれて
姫凪が立ち止まった
「なに?俺の部屋で良くね?」
キョトンとして首を傾げると
『家には行かない。
ゴメン。初めから
行く気無かったの
駅まで呼び出したのはその為』
姫凪がスカートの裾を握る
え?どういう事?
『返すのに逢わなきゃとは
思ってたし
赤葦くんも居たから
出て来たけど…
研磨が…心配するから…
家には行かない。
私…は…研磨の…彼女だから』