第4章 げつようび。
就業のチャイムがなった。
帰り支度をしていると、向かいの席から声をかけられた。
「梢?今日、夜飯どーする?一緒に食わね?」
『ごめん。今日用事あるから…』
「わかった。」
「お疲れ様デス。」
『あ…月島くん、お疲れ様。』
そう、去っていく月島くんの後ろ姿を見届け、私も駅に向かおうとした。
が、問題発生。
「じゃあさ、駅まで一緒に帰ろうぜ!」
いやいやいや、駅で待ち合わせなんだけど。
『私、メイク直したい…「いこー!」
そういうと、灰羽くんは私のカバンを掴み、ゴーインに一緒に帰ろうとする。
『ちょっまって!』
「待ちませーん!」
どどどどどどどどどうしよう?
つっ月島くんとの待ち合わせばれちゃう!
結局駅まで引きずられるように移動。
なんとかして灰羽くんを改札の向こう側に行かせると、そのまま反対口にダッシュ。
月島くんがどこにいるかなんて探さなくてもわかった。
人ごみから頭1つ、いや2つ分抜きん出ている蜂蜜色の髪の毛。
の隣に綺麗な女の子。
月島くん、ナンパされてる…
私は月島くんに急いで駆け寄った。