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HQ商社 営業3課へようこそ!【HQ】

第17章 side HAIBA LEV





side梢


好きと伝えてたっぷり5秒。

惚けた顔をして私を見たリエーフくん はおもむろに立ち上がるとのろのろとどこかに歩いていく。


心配で私は歩いていく後ろ姿を見つめていた。




ってお風呂⁈何するつもり?

急いで後を追うとそこには服のまま冷水を浴びるリエーフくん。

『何してるの⁈』

そう言い私は濡れるのも構わずシャワーの水を止めた。

『タオルタオル…』

濡れた体を拭くためにタオルを取りに脱衣所に向かおうとした。





でも、できなかった。


後ろからリエーフくんが抱きしめてきたから。



ぽたり、ぽたり、水滴が滴る。

「俺、酔ってる訳じゃないよね…」

いや、酔ってると思うけど…

「今、梢…俺のこと、好きって言ったの本当だよね…」


リエーフくんの腕の中で振り返れば、困ったような顔のリエーフくん。

『そうだよ?私はリエーフくんが好き。』

「うそっ‼︎」

『嘘じゃない。』

「だって俺、月島に比べたらダメダメで…」



なんだ…そんなこと…

私は濡れて顔に張り付いているリエーフくんの髪の毛をかきあげて、濡れた唇の水滴をぺろり、舐めた。


『私ね?ご飯を美味しいって言ってくれて、一緒にテレビ見て笑ってくれる。
そんなリエーフくんがいいの。』

そう、いってもまだ惚け顔のリエーフくん。

数秒おいて実感が湧いたらしく、一気に真っ赤になる顔。

「……っ!見ないでっ!」

赤くなった顔を隠すように目元を自分の手で覆い隠すリエーフくん。
その表情が可愛くて、私、少し意地悪したくなっちゃう。


『なんで隠すの?見せて?』


くるりと体をリエーフくんの方に向け詰め寄ると、リエーフくんは後ろに後ずさる。

ずるずるとリエーフくんは後ろに下がる。
それを追いかける私。

追いかけっこはリエーフくんが壁に追い詰められ、終わる。



「…ずるい……」



そう呟き口を尖らせるリエーフくん。

拗ねるリエーフくんが可愛くて、私はそのままリエーフくんの唇にキスを落とした。




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