第3章 六つ子のやる気は疎ら
私は、おそ松とカラ松のバラエティーのリハーサルを見届け、スタッフに挨拶を終わらると一松とトド松の元に向かった。
あのバカ2人の事スタッフにお願いしてたら遅れちゃった…怒ってるかなぁ。
私がロケ地に付いたのは14:00。
13:00終了予定のロケは若干押したものの、滞りなく終わったようだ。
「一松、トド松。お待たせぇ…」
と「あ、彼方!! もー遅いじゃん!!」
「ご、ごめんね…」
い「……なんかあったの?」
「ん?何でもないよー……ただ今日はあのバカ二名と口きく気無いから申し訳ないけどフォローしてね?」
私が擦り寄ってきた一松の頭をポンポンと撫でながらそう言うと、トド松がため息をついた。
い「ヒヒヒ、クソ松ざまぁwww」
と「……彼方ちゃん、もういっそあの2人置いてパーティー行かない?」
「あー、それ考えたんだけど……流石に上の2人が来ないってなると相手さんに悪いかなって。」
本来なら置いていきたいがそうも言ってられない。
一松とトド松を乗せ事務所へと戻った私は、チョロ松と十四松を探した。
事務所での取材だったから下手なことはしていないはず!!
「お疲れ様でーす。
チョロ松と十四松どこにいるか知ってますか?」
事務室のベテランこと、和田さんに声をかける。
この事務所の全員のスケジュールを把握してくれているので、とても助かっている。
「あぁ、あの二人なら…」
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「チョーロー松ーー!!」
勢いよく扉を開けた私はチョロ松に詰め寄った。
ち「フー!フー!フー!うぇーーい!! あ、おかえり三人とも。」
チョロ松は、事務所にある歴代アイドルのライブ映像のテープを机に積み上げ、テレビ画面に向かってペンライトを振り回していた。
「おかえりじゃない!!! なんでここに居るの!!」
と「チョロ松兄さん、常識って知ってる??」
い「……シコ松が」
ち「しゅ、取材が早く終わったからステージ演出の勉強を…」
「そこに関しては褒めるけど、ここがなんの部屋か分かってやってるの??」
ち「え??」
「ココ!! 社長室なんだけど!?」
和田さんに『チョロ松くんなら社長室でアイドルのライブ映像を見ていたよ』と聞いた時、私の心臓が一瞬止まった。