夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】
第5章 月と太陽(亜久津仁)完結
-亜久津side-
俺の思惑通り妹は
俺と目が合うだけで
動けなくなっていた。
これでいい
これで少しは静かに暮らせる
なのにナンダ?
この喉に物が詰まったような
奇妙な感じは…
俺を見てビビる奴なんて
そこらじゅうに居る
人が怯える姿は見慣れている
なのに…
アイツの恐怖に固まった顔は
そいつらとはどこか違う
あの顔が頭から離れない
俺に見せなくなった笑顔を
他の奴らに向けてることを
思うとイライラした
煙草でも吸いに屋上へ行く途中
「亜久津君?サボるの?
私も連れて行って♡ 」
俺を女が引きとめた
「あ゛?誰だよテメェ」
「ひどいな~同じクラスなのに
まぁ、名前なんていいじゃん♪
一緒にイイコトしながらサボろう?
この前みたいに…ね?」
リップで唇を濡らした女は
俺の腕に絡み付いてきた
「勝手にしろ」
イラつきのはけ口にはなる
遊ぶ女はバカな奴の方がいい
屋上に着き一服するまもなく
「タバコなんか後でいいじゃん♪
それより早く…♡」
俺に抱きつく
「声抑えとけよ・・・」
身体を押し倒し制服の上から
ユックリ撫で上げる
「んん・・・アんっ」
甘い声にトロンとした目。
イラつく俺は力任せに手首を
掴み押さえつけた
「ちょっ・・・やだ!イキナリなぁに?」
女の声が大きくなった
顔に目をやると
嫌と言いながら続きを
求めるように俺を見上げていた
「…ちっ。気分がノラねぇ。帰れ」
女から手を離しタバコに火をつける
「え~?なんで?続きしてよ~」
「うるせぇな!さっさと出て行け」
「なんなの~この間はあんなに
ガッツイてきたくせに~
チョーシラケル~!」
女は悪態をついて去っていった
この間?覚えてねぇよ
お前みたいなバカ女は
腐るほどいる
一応頭の中を探ってみるけど
出てくるのは妹の顔
さっきの女の顔さえ
もう消えかけてるのに
アイツの顔は頭に焼付いている
なんでアイツだけ…
考えてもでない答えに
またイラつく
今日は部活に出るか
ストレス解消にはなる