夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】
第12章 ♤キズを癒やす手(牛島若利)完結
それから
しばらく布施頭を頬を
撫でていた
俺への警戒が薄れる事を
ひたすらに願いながら
すると俺を見つめる布施の目が
何故か次第に暗くなっていく
『あの…本当にいいんですか?』
「なにがだ?」
『私…実は昔……』
今にも泣き出してしまいそうな声
辛い事があったのは
それだけで察するに余りある
「言わなくて構わない。お前が
話したくなったら聞く事にする」
気にならないはずはない
だがそれ以上に
布施の傷を抉るような真似は
俺には出来なかった
『ありがとう…ございます…』
「構わない…」
布施の一言で簡単に心が
浮き上がり
心が弾む
そんな俺に気付かれたのか
布施がクスリと笑った
少し照れくさいが
「なにがオカシイ?」
『あ、ごめんなさ…』
「謝るな」
それ以上に嬉しい
「お前に何があったかは知らん
でも、お前はきっと悪くない」
こんな在り来りで使い古されたセリフに
『ありが…と……』
素直に反応する布施が
可愛くて…愛しくて…
俺の感情は更に劣情へと
揺さぶられる