第5章 重要性プレイス
「にゅ……やめなさい間宮さん!」
「どうして?やめないよ、私は」
ドッ!
「認めてほしいんだ……一人でも強いって。居場所は、もうないから」
「っ!」
間宮さんの声はひどく冷たくて、冷淡で、冷酷だった
悲しそうな瞳が何を訴えてるのかなんて、僕らには到底想像がつかない
居場所って?
もうないってどういうこと?
それを考えている間にも、彼女は舞う
どこにもない、彼女の型で
触手を振り回す
上手く利用されたんだ。雪乃さんの才能は
なんでも器用にやりこなしてしまえる
だから、扱える
「ねぇ、小さいときから一人の子供って……感情が薄れちゃうんだって。おかしいね、私にも親がいるのに……寂しいって」
シロはきっと間宮さんの留め金を外したんだ
心のうちにあったものを……全部
今の間宮さんの心を壊すなんて、簡単だったんだ
「きっと、先生を殺したら……パパもママも、誉めてくれるんだろう……ね!」
彼女が止めの攻撃を仕掛けようとしたとき、触手と先生の間に影が走った
「!?」
「危ないですカルマくん!!」
「………………」