第2章 「調査兵団」
エルヴィンはミクリヤを部屋まで運び、
ベッドへ寝かせた。
エル「さて……」
ミクリヤに何が起こったのか。
涙の跡…それに、乱心していた…?
何か思い出したのだろうか。
エル「アイツの所に行くか」
エルヴィンはある人物の元へ向かった。
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調査兵団本部。
ーーーコンコンッ
誰かがリヴァイの部屋にやって来た。
リ「入れ」
入ってきたのはエルヴィンだった。
リヴァイは来るのが分かっていたかのように、冷静にイスに座っていた。
エル「リヴァイ、お前ミクリヤに何をした」
リ「………」
無言。
やはり何かしたな、と気付くエルヴィン。
ミクリヤを抱き上げた時に、リヴァイの香水が微かに香ったのでここへ来たのだ。
リ「…ブレスレットが」
エル「!」
無言の後、リヴァイが語り出した。
リ「アイツの腕を掴んだら、ブレスレットが電気を発した。まるでアイツを守るかのようにな。そしたら走って逃げてしまった」
エル「…本当か?」
リ「ああ」
エル「本当にそれだけか?」
リ「…ああ」
リヴァイはそれだけしか言わなかった。
エルヴィンは、はぁ…と溜め息をつく。
エル「全く…あの子はまだ謎だらけだ。だからと言って無理に聞き出すな。それは前に禁止と言っただろう」
リ「…すまない」
この事は黙っといてやる、
そう言ってエルヴィンは部屋から出て行った。
リ「…チッ。何なんだ、この感じは……」