第10章 忍び寄る危険
優輝side
俺はストーカーに話しかけた
「久しぶり、瑛太 」
「お前いつの間に、美琴のストーカーに
なったんだ?」と怒りを込めて低い声で言う
と、逆上し始めた。
「お前らこそ、ふざけるな!」
「大学時代も邪魔だけして、やっといなく
なったと思ったら、また現れやがって!」
「挙げ句の果てには、美琴に勝手に告白
して、美琴の初めてをどんどん奪って
汚していった ( ̄ヘ ̄メ) 」
「純粋で無垢で天然な天使のような美琴を
返せ!」
「俺が美琴の運命の相手なんだ!」
と訳の解らないことを言い出して、
美琴のいる学校は本当に大丈夫なのか
心配になった(>_<)
が、先輩に声をかけられ、我に返って瑛太を
逮捕した。
まさか、知り合いを逮捕することになるとは
あまり遭遇しなくなかったが、美琴の為だから
仕方がない。
とりあえず、涼介にストーカーを捕まえた
ことは伝えた。
美琴にはどう伝えたらいいんだろうか?
まずは、瑛太に事情を訊いてからだけど、
まともに話せるのか?
先輩のアドバイスで、事情聴取に俺は立ち
会わないことになった。
理由は、俺がいたらまた逆上して話にならない
からだ。
その代わり、ガラス越しで隣の部屋から
事情聴取を見させてもらった。
瑛太は本当に美琴が好きなのは分かったが、
伝え方を間違ってしまったんだろう。
事情聴取で瑛太が全部やったことを認めれば
やっと美琴に会えると思っていた。
でも、そうはいかないみたいだ。
刑事は最悪のケースも考えるが、
そうならなければとも思っている。
しかし、最悪のケースだったようだ。
また、美琴が傷つくのかと思うとため息が
出た。
そして、原因のやつに電話をかけた。