第7章 東京遠征
「本当によく食べるね。」
食べるのが遅いくせに何度も空になる紙皿を見て、赤葦さんは驚いていた。
というか、引かれたかな。
そう思って落ち込みそうになったけど、赤葦さんの次の言葉で持ち直す。
「君の食べっぷり見てると気持ちがいい。」
「えへへ…」
「水沢さん。」
「はい。」
「また会えるの、俺楽しみにしてるから。」
その言葉に反応を返せないでいるうちに、木兎さんが大声と共にこちらにやってきて赤葦さんを連れ去って行った。
「ヘイヘイヘイ赤葦ー!ちょっと来ーい!!」
「な、何ですか木兎さん…!!」
面倒くさそうな表情を浮かべながらも、しっかり木兎さんの相手をする赤葦さんはやっぱり面倒見が良いなあ。
私はそう思いながら、赤葦さんのお陰で大分膨れたお腹を擦る。